上咽頭性後鼻漏の目次

≫後鼻漏発生のメカニズム  ≫上咽頭炎症疾患  ≫上咽頭性後鼻漏に潜む様々な身体疾患

日常診療の中で、後鼻漏についてよく聞かれる質問の一つとして、
『花粉症や蓄膿症(副鼻腔炎)などの鼻の病気(鼻副鼻腔疾患)がないのに、
なぜノドに鼻水が溢れたり、へばりつくような症状を感じるのでしょうか』 というものがあります。
以下のように解説させていただきます。

 

Part1 後鼻漏発生のメカニズム

鼻水の成り立ち

後鼻漏

鼻水は鼻の中で生産され、鼻の様々な生理機能の営みに利用されます。利用済みの鼻水は、その約7割は鼻の粘膜に回収され、リユースされます。そして残りの3割は、“生理的な廃液”として症状を来すこともなく無意識のうちに鼻の後ろの出口である「後鼻孔」からノドに排出され、最終的に食道へ飲み込まれていきます。

ところが、花粉症や急性/慢性鼻炎・副鼻腔炎などにかかった場合は、炎症反応の刺激によって鼻の中に本来の性質と大きくかけ離れた“非生理的な”鼻水が多量に分泌されるようになります。例えば花粉症や風邪の初期では、鼻内に止めどなく多量なサラサラした“水様性”の鼻水(みずばな)が溢れてくることがよく経験されます。

また鼻炎や副鼻腔炎を拗らせたり、慢性化した場合には、鼻水はネバネバした“粘性”もしくはドロドロした“膿性”のものに変化していきます。鼻にとって生理的利用価値のない、これらの“異常な鼻水”の行方は、一つは鼻の前方の出口の「外鼻孔」を通してかみ出されたり、拭き取られます。そして、もう一つの経路は、先程述べた鼻の後方の出口である「後鼻孔」に押し寄せ、ノドに排出されていきます。

後鼻漏の発症

通常の“生理的な廃液”の鼻水に比べ、量的にも質的にも明らかに正常の範囲を超えたこれらの“非生理的な廃液”である“異常な鼻水(鼻漏)”が突如、「後鼻孔」、さらにそれに続くノドの、とりわけ「上咽頭」に引きも切らさず現れた場合に、その刺激によってヒトは初めてノドにおける鼻水の不快感を覚えます。このノドの不快感こそ後鼻漏の正体です。

つまり、同じく廃棄扱いされる鼻水の一種でありながらも、後鼻漏の症状としてその存在が嫌に感じ取られるのは、あくまでも花粉症や種々の鼻炎・副鼻腔炎などの鼻疾患に伴って発生した、“非生理的”、すなわち“異常な鼻水(鼻漏)”がノドに押し寄せたときだけです。ゆきつくところ、後鼻漏という症状は決して鼻の中で覚えられるものではなく、要は鼻を出てからの“異常な鼻水(鼻漏)”が闇雲に“ノド”、とりわけ「上咽頭」を刺激したことによって発生したものです。

つまり、一般的にいう後鼻漏は、大概鼻疾患と合わさって発症したもの、すなわち「鼻性後鼻漏」を指していることがほとんどです。しかしながら、下記にも触れるように、実際鼻疾患以外の原因で後鼻漏が誘発されることも少なくありません。この場合は、“異常な鼻水(鼻漏)”がノドに現れていないにもかかわらず「後鼻漏」の症状が生じたり、執拗に感じられることが一番の特徴であり、これは従来の「鼻性後鼻漏」と画して、いわゆる「非鼻性後鼻漏」の部類には入ります。

ちなみに、鼻水が鼻の中に溢れて、溜まりに溜まった末に感じ取られる自覚症状としては、大概後鼻漏ではなく、「鼻閉」という物理的な鼻詰まりの症状が主となります。

後鼻漏に関わる上咽頭炎の存在

実際のところ、「鼻性後鼻漏」は後鼻漏全体の半分程度しか占めておりません。残りは、花粉症や鼻炎・副鼻腔炎などの鼻疾患と直接関わりのない「非鼻性後鼻漏」のタイプのものです。この場合、差し当たってノド、とりわけ上咽頭疾患の有無について細心の注意を払う必要があります。

なぜならば、「非鼻性後鼻漏」を来す原因疾患のうち、もっとも多く見られるのは上咽頭疾患にほかならぬからです。その中でも特に上咽頭炎の存在は筆頭に挙げられます。つまり、上咽頭炎があるがゆえに、その炎症の刺激や傷害などにより、上咽頭粘膜の免疫力・抵抗力もさることながら自浄力が低下し、それと相まって局所における種々の“炎症性分泌物”が過剰に産生された結果、いわゆる「上咽頭性後鼻漏」の発症を招くこととなります。加えて、炎症に伴う粘膜神経叢へのダメージにより、上咽頭における痛み(疼痛感)、腫れっぽさ(腫脹感)、いがらっぽさ(不快感や異物感)、熱っぽさ(熱感)、乾き(乾燥感)などの感覚神経障害の症状も生じるようになります。

これらの症状は、入り交じりながら分泌物の増加による後鼻漏の症状とは別に、いわゆる「後鼻漏感」という感覚の異常をもたらします。また、感覚神経と同様に局所の自律神経系の障害も引き起こされ、程なく多彩な自律神経失調症のような身体症状も加味されるようになります。様々な身体症状の変化や「後鼻漏感」の出現は、「上咽頭性後鼻漏」の病相をより一層複雑なものにしてしまう傾向があります。特に、自律神経障害の影響は、往々に上咽頭の周囲だけに止まらず、体各領域の臓器にも広く及ぼしかねませんので、その詳細はPart3で改めて述べたいと思います。

一方、「鼻性後鼻漏」に比べて「上咽頭性後鼻漏」の多くの場合は、様々な性状や色調に富んだ分泌物、例えば粘性、粘膿性、膿性もしくは血性などが入り混じったものが現れます。また、炎症の進みによって濁った色のゼラチン状の粘液塊または臭気を放つ膿汁の塊や膿栓(くさだま)、痂皮(汚い色のかさぶた)などがよく吐き出されることもしばしば見られます。

「今まで鼻の病気とはほぼ無縁だったのに、鼻水だけが止めどなくノドに落ち続ける」、もしくは「花粉症や蓄膿症などの鼻の病気はとっくの昔に治っているのに、ノドから鼻水だけが消え去らない」と言ったような現象が見られた場合は、「上咽頭性後鼻漏」を疑ってみましょう。

Part2 上咽頭炎症疾患

咽頭扁桃炎

後鼻漏

臨床的に上咽頭炎症性疾患の中で、もっとも「上咽頭性後鼻漏」の発生と強い関係性を持つのは、一つは「咽頭扁桃炎」、もう一つは「慢性化膿性上咽頭炎」が挙げられます。「咽頭扁桃」は、幼少期においては「アデノイド」と呼ばれるリンパ組織の一種であり、通常二十歳までに自然に消退していく傾向があります。

しかし、一部の人においては咽頭扁桃が退縮せず、そのまま上咽頭に居座り続け、炎症を繰り返しながら次第に病的増生、肥大を来たすことがあります。このような病的肥大や炎症性変化を来した咽頭扁桃は、のちに上咽頭における慢性炎症の発生母地や感染源となり、いわゆる「感染病巣」が形成されるようになります。その間断なく起きる感染や炎症の連続により、「上咽頭性後鼻漏」の発症が誘発されて長く続くこととなります。通常、咽頭扁桃炎に伴う「上咽頭性後鼻漏」は、ノド風邪を引いた時に悪化しやすい傾向が見られます。

しかも、その際には必ずと言っていいほどノドの痛みが生じたり、発熱を伴うことが一つの特徴と言えます。それに対して、鼻風邪の際に見られる慢性鼻・副鼻腔炎(蓄膿症)の急性増悪に伴う「鼻性後鼻漏」の悪化は、ノドの痛みよりもむしろノドに痰が絡んだ不快感が現れることが主になります。

慢性化膿性上咽頭炎

思春期に咽頭扁桃が退縮した後の上咽頭粘膜は、個人の体質および生活環境や飲食習慣などの変化により、以前と変わらず局所の炎症や感染を繰り返すことがあります。組織解剖学的に上咽頭粘膜は、もともと粘膜間質の中に非常にリンパ組織に富む場所であって、鼻呼吸で取り込まれた外界の細菌やウイルスなどの病原体、またはアレルゲンなどの異物とダイレクトに接触し、生体内で最初に炎症反応を起こすリンパ組織です。

そのため上咽頭粘膜は、平時から“生理的炎症”が起きている場ともなっています。通常、上咽頭粘膜は、この“生理的炎症”を一定の範疇内で許容しながら最前線の免疫防御機能を営んでいきます。

しかし、何らかの外的要因(たとえば強力な病原体の侵入など)、もしくは内的要因(生体の免疫機能異常など)の影響により、“生理的炎症”が限度を超えて暴走して“病的炎症”に転じ、かつ長く続いた場合は、いわゆる「慢性化膿性上咽頭炎」の病態形成に至ります。この場合は、普段から上咽頭には常にネバネバ、ドロドロとした粘膿性・膿性分泌物の貯留や付着が起こるため、ノドの強い不快感や異物感、臭気がよく覚えられます。また、時として黄緑色、赤黒色または灰茶色がかった“かさぶた”のような膿性塊状物が吐き出されることも一つの特徴と言えます。

上咽頭炎症性疾患に対する治療方法1

急性の上咽頭炎の多くは感冒に由来し、それに伴って発症した「上咽頭性後鼻漏」の大半はほとんど特別な治療を施さなくても、数日の経過で自然に消退していきます。ところが、2~3週間以上にもわたって急性上咽頭炎が完治しない場合は、それに伴って後鼻漏の症状も長引いたり、次第に慢性化、常態化することは少なくありません。

そのため感冒後、数日以内に上咽頭炎の好転する兆候が見られない場合は、決して看過せずに、積極的に適切な治療を受けることが肝心です。治療は、まず薬物療法を基本とします。

現在、上咽頭炎だけのための特効薬はありませんが、一般の消炎作用のある薬(例えば種々の解熱鎮痛剤など)や抗ヒスタミン薬、抗菌薬、去痰薬、うがい薬などが有用です。投薬のタイミングさえ逸しなければ、上咽頭の急性炎症を早く治癒させることによって、未然に「上咽頭性後鼻漏」や「後鼻漏感」、ノドの不快感などの諸症状の予防、または早期回復に繋げることができます。

上咽頭炎症性疾患に対する治療方法2

これらの薬物治療が思うように奏功しなかった場合の次の一手としては、局所の外科的処置と手術があります。以前から広く利用されているのが、咽頭擦過療法(昔は上咽頭薬剤塗布もしくはB-スポット療法と称された)という「塩化亜鉛水」もしくは「ヨード剤」を用いて直接上咽頭の患部(炎症巣)に塗り付ける処置法です。局所に薬を直接作用させる効果と粘性・膿性分泌物の除去効果などによって、症状が大きく改善されることは少なくありません。

しかしながら、施術の際に、時として激しい痛みや多量の出血をきたすことと、さらに数回~数十回以上繰り返して施術を受ける必要があることから、躊躇されることも少なくありません。これに鑑みて、当院では5回以上咽頭擦過療法の施術が必要とされる症例、つまり中~重症例の上咽頭炎に対して、当院独自の新手法にて上咽頭局所の病変部(炎症巣や扁桃感染病巣)の外科的除去術を提案させて頂いております。

この施術は、基本的に局所麻酔下で行われます。施術回数は通常2回を超えることは稀であり、治療に伴う耐え難い痛みの出現が少ないこと、短期間に治療効果が現れやすいこと、通院、加療回数が少ないことなどから、患者様にとってはかなり心身的負担の少ない、効率的でメリットの大きい治療法と好評を博しております。

咽頭擦過療法以外には、経鼻的に抗生剤やステロイド剤を吸入するネブライザー療法、もしくは薬剤の投与に一切頼らずに、単に温熱エアロゾル(高微細な霧状の水)の吸入による局所温熱療法(スチームもしくはミスト療法とも言います)もよく用いられます。

Part3 「上咽頭性後鼻漏」に潜む様々な身体疾患 ~様々な身体症状の改善にも有効性を示す上咽頭炎の治療~

「扁桃誘発自己免疫・炎症症候群TIAS」について

後鼻漏

上咽頭炎の積極的な治療によって、これまで原因不明で治療が難航していた様々な身体疾患に対しても、その改善効果が期待できます。そのメカニズムは、以下のように明らかにされています。

Part2でも触れたように、上咽頭は扁桃のみならず、粘膜下にはもともとリンパ組織に富んだいわゆる「上咽頭リンパ叢」が存在しており、生体免疫防御のイニシアチブの最前線に立っています。そのため上咽頭は日頃から常に何らかの炎症反応に晒され続けていますが、適度の炎症反応は、「生理的炎症」として生体防御のためになくてはならない役割を果たしています。一方、度の過ぎた炎症反応は、長く続くにつれて次第に「病的炎症」を助長し、前述したごとく上咽頭に慢性の「感染病巣」が形成されるようになります。「感染病巣」は、局所の抵抗力・免疫力の破綻へと導き、さらに体の免疫機能の異常をもたらします。免疫異常に伴う“免疫介在性炎症反応”の連鎖が他の各々の臓器にも波及していくうちに、いわゆる「遠隔臓器障害」の病態を引き起こすこととなります。その影響で慢性上咽頭炎は、単純にノドの局所にまつわる「上咽頭性後鼻漏」や「後鼻漏感」の症状が見られるだけでなく、時間のずれがありながらも全身における様々な遠隔臓器障害の症状が現れることも稀ではありません。例えば、IgA腎症による腎機能低下(血尿、タンパク尿)、掌蹠膿疱症による手の平と足の裏の発疹(水ぶくれ、膿疱、ざ瘡)、多関節炎による胸鎖関節や仙腸関節、脊椎関節の痛み、心内膜炎による息切れ、浮腫、脈拍異常、発汗など枚挙にいとまがありません。近年この一連の病態形成や症状変化などを一括りにして、「扁桃誘発自己免疫・炎症症候群」と呼び、慢性上咽頭炎のトピックスとして多方面からの注目を集めています。つまり、「扁桃誘発自己免疫・炎症症候群」は、病巣性扁桃炎の病態解明が進むにつれて、昔からよく知られている「扁桃病巣感染症」に対する新たな自己免疫疾患の概念から提唱された呼称です。 以上のことからも判るように、「遠隔臓器障害」の背後には、慢性上咽頭炎による「感染病巣」の存在が一つの要因として注目されます。実際に、これまで慢性上咽頭炎の治療を通して、明らかに「遠隔臓器障害」の症状が改善された臨床例が数多く報告されています。

「機能性身体症候群FSS」について

他臓器に比べて、上咽頭粘膜下に分布する豊富な神経叢とリンパ叢は、それぞれの特徴的な生理学的役割を示しています。その役割とは、①粘膜下組織には、あまねく張り巡らされている自律神経線維の終末がその緻密な神経反射のネットワークを介して、生体の「神経内分泌系」や「神経免疫系」の働きに大きな影響を与えています。したがって、上咽頭の健康状態や衛生環境は、自律神経の活動性やバランスの安定性、ひいて生体のホメオスタシスの維持や生理機能の調節と密接な関係を持っています。②粘膜下組織に備えている「上咽頭リンパ叢」は、外界の病原体や有害物などから生体を守る免疫防御機構として働くと同時に、脳内リンパ液の老廃物を両側の頸部リンパ節へ流通、排泄させるための、いわゆる「脳脊髄液リンパ路」の重要な輸送ハブの役割も担っています。慢性上咽頭炎に伴って常態化した局所粘膜の炎症性浮腫は、「脳脊髄液リンパ路」のリンパ液のうっ滞を引き起こし、ひいて脳脊髄液の流出低下や脳内老廃物の排泄障害を生じさせたり、脳脊髄液圧の上昇をもたらします。その影響で、脳機能、とりわけ「視床下部-大脳辺縁系」の機能不全が起こりやすくなることが、すでに近年の医学研究で明らかにされています。「視床下部」は、自律神経系と内分泌系の高位中枢として機能しており、常に生体の内部環境を一定に整調しつつ、様々な生命活動の制御や生体恒常性の維持に重要な役割を果たしています。一方、「大脳辺縁系」は「視床下部」よりさらに上位に位置している神経中枢であり、視床下部の働きを制御するコントローラ的な存在となっています。

慢性上咽頭炎、すなわち上咽頭における病的炎症が長く続いた場合は、前述した①自律神経末梢側の反応障害に加えて、②上咽頭リンパ叢への脳脊髄液流出ルートの障害による「視床下部-大脳辺縁系」、すなわち自律神経の高位中枢側の機能不全も引き起こされることとなります。そのため生体のあらゆる臓器の不調や生理機能の低下、例えば、呼吸、血液循環、体温、発汗、消化吸収、代謝排泄などの身体機能の障害を招きやすくなります。それに伴い、色々な疾患や病状の発生につながることは容易に想像がつきます。普段からよく耳にする多彩な不定愁訴や症状のオンパレードの「自律神経失調症」が発症した背後には、慢性上咽頭炎が一つの“隠れ原因”として常に注意を要されます。

実際に「自律神経失調症」によく見られる身体症状としては、微熱、倦怠感、疲労感、不安感、睡眠障害、頭痛、頭重、片頭痛、肩こり、動悸、脈の乱れ(頻脈/徐脈)、息切れ、立ちくらみ、ふらつき、耳鳴り、手足の痺れ/冷え、ノドのえへん虫(梅核気)、痰、咳、吐き気、胃もたれ、曖気、腹部膨満感、腹痛、便通異常(下痢/便秘)、発汗異常(多汗/寝汗)、皮膚の異常(かゆみ/赤み/発疹/じんま疹)、のぼせ(ホットフラッシュ/熱感)、血圧の変動、排尿異常(頻尿/残尿感)など多々あります。通常これらのすべての症状が一斉に出揃うことはなく、各々臓器の健康状態により幾ばくかの症状が交じり合って出現したり、程度の差があります。しかし、いずれの症状にしてもその原因が判然としなければ、その治療の手立てもそうそう見付からないことはよく経験されます。そんな時こそ、視点を変えて潜在的な慢性上咽頭炎の存在を探ってみると、案外に「自律神経失調症」を改善したり、予防する一つの大きな手掛かりをつまむことができるかもしれません。

「自律神経失調症」の他に、慢性疲労症候群や、線維筋痛症候群症、化学物質過敏症、過敏性腸症候群、機能性ディスペプシア、過換気症候群、咽喉頭異常感症、心的外傷後ストレス症(PTSD)、HPVワクチン後遺症やCOVID-19後遺症(long COVID)などの疾患においても、「自律神経失調症」に共通した種々の身体症状の変化が見られます。このことから、1999年に英国のWesselyらはこれらの自律神経障害に由来する体の異変を一括りにして、いわゆる「機能性身体症候群Functional Somatic Syndrome : FSS」という用語の概念を提唱しました。この概念に基づくと、上記の諸疾患を来す重要な原因の一つとして、慢性上咽頭炎の存在は決して見過ごすことができません。事実、これらの疾患に見られる種々の自律神経の異常反応は、慢性上咽頭炎と高い相関性を示していることがすでに多くの研究報告で明らかにされています。当院では、FSSに対して慢性上咽頭炎の診療を積極的に行うように提案させて頂いております。

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アレジオ銀座クリニックは、耳鼻いんこう科・漢方内科・疼痛緩和内科を専門とする西洋医学と東洋医学の総合クリニックです。また、一般診療から後鼻漏などの治療まで患者様の症状に合わせた治療をご提供しております。
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